2018_01
31
(Wed)22:08

仁和寺と御室派のみほとけ(2)

前回『三十帖冊子』について熱く語りましたが、その他の展示物も素晴らしいものばかりだったので、今回はそちらについて書きます。

この特別展のもうひとつの目玉は、仁和寺観音堂の完全再現!
観音堂は中門をくぐって五重塔の逆側、金堂の手前にある建物。
ここは僧侶の方々が修行をするための場所なので、基本的に外部には非公開になっているのです。
それがですね今回改修工事に入りまして。
しかも半解体での大規模な工事なもので、中にある大切な仏様などを移動しなくてはならないわけです。
と!この滅多にない機会に!その!普通は見られない有り難い仏様方を!この東博にお連れして下さると!!!
更にですね!その観音堂内部そのままに再現すると!
更に更に!その再現された観音堂をご自由に撮影可能ですと!

(o゚□゚)o≪≪≪ワアァァァァァァッ!!
その再現された観音堂がこちらですだ!!!
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何と言うありがたや…ありがたや…(´ω`人)
中心には黄金に輝く千手観音様。
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金色の厳かさと穏やかさを兼ね備えた、何と和やかなお顔立ちでしょう…。
そして千手観音様の脇を固める二十八部衆の迫力と言ったら!!
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(」゚ロ゚)」(」゚ロ゚)」(」゚ロ゚)」オオオオオッッッ
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たまらんぞぉぉぉぉ!!!!
まるでレプリカのように見えるじゃないですか。
違うんですよ!本物なんですよ!すべて仁和寺の観音堂で修行されている僧侶様しか見られないものなんですよ!
こちらに展示する際にちゃんと開眼法要を行って、お根性の入った状態で展示されているんだそうで。
つまり、観音堂の仏様そのもの!!!
で、仏様の後ろに広がる壁画ですが、これは超高性能超精密スキャナで実際の観音堂の壁に描かれているものを正確にスキャンして、再現したお堂内部に寸分違わず貼付けられているんだそうです。
なので経年劣化で絵が歪んでいる部分もそのまま写し取られている。
再現されたこの観音堂を見た僧侶様が、「ここは仁和寺か?」と思ってしまうくらいの再現度らしいですよ。
カメラを構える方が多かったのでゆっくりは出来ませんでしたが、ずっと眺めていられそうな空間でした。

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2018_01
29
(Mon)21:18

仁和寺と御室派のみほとけ(1)

本当に久しぶりに東博へ行って参りました。
特別展『仁和寺と御室派のみほとけ』展を見るためです。
京都旅行記を見ても分かるとおり、仁和寺が大好きなワタクシ!
すっかり旅行とは遠ざかってしまった現在ですので、あちらから来て下さるのであれば是非行かなければ!と、昨年の開催予定を見て決意しておりましたのです。
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ああ、懐かしい…。
ここに来ると、我が家に戻ったような気がしますな(笑)。
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今回の特別展は、仁和寺所蔵のものに限らず、全国の御室派寺院からも有り難い仏様がいらっしゃっているのこと。
いやー、わくわくしますね!o(^▽^)o
仁和寺=御室派は開基が宇多天皇の門跡寺院で、皇室に縁の深いお寺。
お寺の歴史を辿りながら、展示されている品々を眺め歩く。やはりどれも高貴で雅なものばかりです。
宇多天皇が身につけた袈裟などが展示されていましたが、三鈷杵をモチーフにした文様が多かったですね。
「こういう文様デザインがあるのか〜」と、とても興味深かったです。
あ、橘文様もありました( ̄▽ ̄)。

ところで、この特別展は1月16日〜3月11日の開催。
私が行ったのは1月の17日。初日の次の日というソッコーだったのですけど、これには目的がありました。
初日から二週間のみ展示される、国宝『三十帖冊子』全帖公開を見たかったのです…。
『三十帖冊子』は会期中公開されていたのですが、全ページ一挙展示はこの二週間だけだったんですよね。
後期(2月〜)公開の薬師如来様(仁和寺秘仏!)や、葛井寺の千手観音様(ホントに千の手がある!)も見たかったんですけど…後ろ髪を引かれつつも、この『三十帖冊子』を優先したのは理由が。
最近私がハマっている漫画のひとつに、おかざき真里さんの『阿・吽』という作品があるのです。
これは、空海と最澄を描いた漫画なのですよ。
おかざきさん、アマチュアの頃から大好きな作家さんなのですけど、この作品は何と言うかもう…凄まじいというか何と言うか…。
あー、簡単に言えないのでいずれ漫画のカテゴリで詳しく書きますわ…。
で、その『阿・吽』の最新刊で、この三十帖冊子を手がける部分が描かれているのです。
作中ではバイプレーヤー的な存在の橘逸勢の書いた部分も含まれ、彼が空海たちと共に筆を認める場面も描かれている。
それらが!その本物が目の前で見ることが出来るんですよぉぉぉ!
…見たいじゃないですか、そんな機会があるのならば!

その『三十帖冊子』は会場の奥にスペースを仕切られ、ガラスケースの中にずらりと並べられていました。

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2017_04
16
(Sun)12:47

野村万作抄24

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黒の紋付袴は良いぞ !!(」°ロ°)」と、夜のくねくねタワーに向かって叫ぶ(定期)。
というわけで、今年も春の狂言鑑賞会がやって参りました。
24回目ですが私にとっては12回目の春(秋を含めたら倍くらいですが)
久しぶりに今回の前説は萬斎さんだったので、24年前の初演の頃の想い出などを話して下さいました。
当時は今のような能舞台のセットを組んでおらず、円形ステージに布を敷いて本舞台を作ったり。
橋掛かりがないので、後ろに向かって退出するという感じだったとか。
柱の代わりに灰皿重ねて立ててたとか(笑)。
でも、そういう工夫をこらした経験が、数年前の「マクベス」の演出に生かされたとか…興味深いお話もありました。
それにしても、毎回萬斎さんの前説はジョーク交えて楽しいお話が多いので、つい時間を忘れてしまいます(今回も結構なお時間がw)。
もちろん「花戦さ」の宣伝も忘れずに(笑)。

で、今回の演目は「川上」「二人袴」
「二人袴」は、2011年の秋に万蔵さんの舞台で見た演目ですが、「川上」は初見です。
萬斎さんのお話だと、これは水戸の初演での演目だったそう。
狂言らしい笑いが少ないことや、扱う内容および台詞などもあり現代では演じにくいところもあるようですが、最近は
海外でも演じることが多い演目です。

「川上」
病気で10年前から盲目になってしまった男は、川上の地蔵は願いを叶えてくれると聞き参拝に出掛ける。その夜、夢に地蔵が現れて男の目は見えるようになった。喜んで男は妻の元に帰るが、実は目が見えるようになるのと代わりに、地蔵から条件が出されていたのでありまして…。


早い話が、目を治すかわりに妻と別れなさいと。
おまえの目が見えないのは、妻が悪妻だからだ。別れた方が良いと。
…とんでもねえこと言い出す地蔵さんです(苦笑)。
奥さんはそりゃ怒りますよ。目の見えなくなった旦那さんを献身的にフォローしてきたのに、まさか地蔵さんからそんなこと言われるなんて。
旦那さんもそれは分かってる。奥さんは悪妻なんかじゃないことは。
しかし奥さんとこのまま連れ添えば、また目が見えなくなってしまう。
奥さんと目と、どっちを取るか?
笑うところは殆どなく、しっとり静かに余韻を残す演目。
深読みをすれば、現代の介護問題にも通じるようなお話、との萬斎さんの説明。
なるほど、という感じでした。

20分のインターミッションを挟んで、後半は「二人袴」
あらすじは前回の記事を参照して頂ければ。
前半の「川上」とは真逆の、賑やかで楽しい狂言らしい演目です(「まあ、一言で言うとアホな話です(笑)と萬斎さんw)
でもひとつ、前回の公演と違ったことがありました。
2011年の「二人袴」は、婿に付き添ってくるのが父親なのですが、今回は婿の兄。
あれ?と思って家に帰って調べたのですが、そちらには父が付き添ってくると書いてあったので基本は父が付き添うようです。
ということは、今回はアレンジ版だったのかな?
もしかして、他の演目でもこういう風に基本設定をアレンジして演じる場合ってあるのかな。
それはそれで面白いですね。
親が息子を嗜めるのと、兄が弟を嗜めるのでは雰囲気も違う。
年齢が近い設定だと、尚更ドタバタが派手で賑やかになる気がします。
同じ演目でも和泉流と大蔵流で表現の違いなどありますが、そういうのとは違うアレンジ。
これからはそこら辺も注意して観劇しようと思います。
狂言の楽しみが、またひとつ増えました。
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2016_10
10
(Mon)04:23

祝・水曜どうでしょう20周年\( ̄▽ ̄)/

どうやら昨日の10月9日で、どうでしょう20周年だったみたいですよ!
そんな記念すべき日に、わしは藤やんとうれしーのトークショーを見に行っていた…。

毎年この時期になると、水戸短編映像際というのが行われるんですけれども。
内外の不朽の名作からミニシアター系の良作、若手監督の短編映像などをゲストトークを交えながら楽しむ映画祭みたいなもんです。
で、去年ですね、藤やんとうれしーが来るぞ!というのを知りまして。
「え、まじかよ!」と思った時には後の祭りでチケットはソールドアウト。
あああああ…何という不甲斐ないどうバカなんだ、オイラは!
とか言ってるうちに1年が過ぎ、今年もD陣が来るぞ!という情報をキャッチ。
今度こそはーーーー!とチケットをもぎ取り、昨日芸術館まで行って来たのですわ。

いやー、楽しかった!
前半はヤスケンさん主演のHTBスペシャルドラマ「ミエルヒ」鑑賞。
藤やん監督うれしープロデュースの北海道が舞台のドラマです。
ものすごーく淡々と日常の深いところを探りながら綴られるローカルストーリー。
『決して完全なハッピーエンドではないけど』みたいなことをうれしーが言っていたけれど、だから受け入れられやすいっていうのはありますな。作りものっぽさがないというか。
70%くらいはハッピーだけど30%はまだどっちとも言えない、ような微妙な割合。
そういうのが現実味ある気がして、すっと内側に染み込んでくる感じが。
それにしても、ホントにくやしいわ…良い演技するんだものヤスケンさん。
NACS全員に通じることだけども、演技やらせると泣けるくらい良いのがホントにくやしいわ。
あまりにくやしいから、帰ったら牛乳リバースの対決列島でも見てやろうかwと思いましたが、そのあとに上映した「どうでしょうDVD」ダイジェストで玉砕するヤスケンさんを見られたので、無事に頭の中がニュートラルになりました(笑)。

藤やんとうれしーのトークは二部構成で、「ミエルヒ」のあとにお二人のトーク。
その後は休憩を挟んで「どうでしょうダイジェスト」を見たあとで、お二人作の短編映像を見ながら今度は映画監督の沖田修一さんを交えて更にトーク。
沖田さんもどうバカなので、話題が弾む弾むww
っていうか、今日のイベントは映像際っていうより、どうバカファンイベントではないのか( ̄ω ̄;)?
わし、バッグに「じゃじゃじゃじゃあ」キーホルダー付けてたんですけど、ロビーに集まっている茨城藩士はそんなもんじゃなかった…。
onちゃんぬいぐるみ持ってる人いるし、アフリカ作務衣着ている人いるし、タオルマフラー持ってる人いるし…。
すいません、普段藩士見かけないから舐めてた。
来年は「荒々しい男」Tシャツ着ていくわ。

それにしても、放送されてない茨城で20周年の記念日を迎えるってwww
20周年のお祝いに、藤やんにあんこ玉とうれしーにクリームパン20個が贈呈されました(笑)
(物販ブースに紙袋が置いてあって、自由にD陣へのメッセージを書けたらしい。その紙袋に詰めて贈ったそーな)
いやあ…ホント、大勢の人と一緒にどうでしょう見てゲラゲラ笑うって新鮮だなあ!
ツボるところがみんな分かってるのが、一体感あって楽しかった〜。
さあ、これから久々にDVD取り出して(結局見るのか)、「どうでしょう」見ながらラブラブストーリー書こうかな!(←通常運転)
2016_07
25
(Mon)04:32

エッシャー展

もう終わってしまいましたが、今月初めまで地元の近代美術館で開催していた「エッシャーの世界」展を見に行ってきました。
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エッシャーといえば「だまし絵」。
或いは、トリックアートと言っても良いのかなあ。
一見、とても精密で綺麗な絵に見えるのだけれど、じっと目で追って行くと「あれ????」と首をひねってしまう描き方をしている。
それがまた、面白いんですよね。

平日の午後だったのですが、結構混雑していました。
エッシャーの知名度って一般的にはどれくらいなんでしょう?
ピカソ、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、フェルメール…などは誰でも知っていると思うのですが、エッシャーはそこまでではないかな〜と勝手に思っていたので、割と混雑していたのが意外でした(ローカル局でお知らせなどしていたせいもあるかも)

一連の「だまし絵」シリーズはもちろん、初期の版画や旅先での素描、師匠のメスキータの作品も併せて展示されていました。
特に有名なのは、ポスターにも使われている「滝」ですよね。
これに関してはたくさんの習作も展示されていて、それと見比べつつ鑑賞すると完成品までのプロセスや、どこの部分を特に集中して描いたのかが分かります。個人的にはこの習作、見てて面白かったな〜。
他、紙に描かれている爬虫類が飛び出して来るように見える絵や(爬虫類)、魚のモチーフを大小組み合わせてデザイン化した作品(魚のいる球の表面)など。
こういったテキスタイルデザインみたいな作品は、色合いもデザインも全く古さを感じさせなくて、現代アートと言っても通用するほど斬新。
イタリアの風景を描いた作品は、白と黒のコントラストが絶妙。写真のようなリアルさがあるのに、デザイン的な雰囲気もあって面白かったです。

特に私が今回気に入ったのは、最初の方に展示されていた「水たまり」と「三つの世界」という作品。
「水たまり」は、ぬかるみのくぼみに溜まった水たまりに、木々と月が映り込んでいる絵。
「三つの世界」は、池から生えている木と、水面に映る木のシルエットと、水中を泳ぐ魚がモノクロで描かれている。
この二作品は、パッと見で何となく日本画の雰囲気を感じたんですよね。
特に「三つの世界」は水墨画を見ているような。
「水たまり」は屏風に描かれても似合いそうな。
また、「24の寓意画」というシリーズはハガキサイズくらいのモノクロ小作品なのですが、何と言うか文字の入れ方やレイアウトとかのデザイン性が、どれもこれも素晴らしくスタイリッシュ!
小さいながらも、思わず立ち止まってじーっと見入ってしまったw

最近私は図録を買わずに、ミュージアムショップで気に入った作品のポストカードを買います。
特別展が開催されている場合、展示されている人気作品はポストカードになっているんですよね。
そこで自分の好きなものだけを選び、アルバムに保存しておくという…お手軽リーズナブルなMYアートファイルを作っています。
でも、「三つの世界」はあったけど「水たまり」と「24の寓意画"」は1枚もなかったよ…残念(つД`)ノ
しかたなく「滝」と「サークルリミットlll」、「もう一つの世界」の4枚を買いました。

それにしても、エッシャー(1898〜1972)。
殆どが今から5〜60年近く前の作品なのですが、こんなに斬新で現代的な作品ばかりだとは思いませんでした。
有名な「だまし絵」の陰に隠れていた、エッシャーの別の顔を作品として知ることが出来、とても楽しかったです♪